【ディスクの種類について】

[1]フルフローティングタイプ(浮動タイプ)

純粋なレーサー車両のディスクは、このタイプになります。インナーとアウターをつなげるピンの部分に、アウターの動きを抑えるバネが無いタイプです。
メリットは、アウターディスクが常にフリーな状態のため、ブレーキパッドとの接触効率が良く、ブレーキフィールは3つの中で一番いいです。
デメリットは、悪路での走行時等、ローターがキャリパーピストンを押し戻し、レバーストロークが急激に変化することがあります。また各部にガタがある状態ですので、ピンを中心に寿命が極端に短くなります。頻繁にピン交換できるレーサー等に向けで、公道走行には不向きです。また通常のバイクの押し歩きだけでもガシャ、ガシャと音がしてしまいます。
 

[2]セミフローティングタイプ(半浮動タイプ)

割と高価なバイクに採用されている場合が多いタイプで、Arashiのインナーとアウターに分かれているフロントディスクも、こちらのタイプとなります。
インナーとアウターの間のピン部分にウェーブワッシャーが入っています。フルフローティングタイプの優れたブレーキタッチ、リジットタイプの日常の使い勝手、2つの良い所を取ったタイプとなります。
 

[3]リジットタイプ(固定タイプ)

多くのメーカーで純正採用されているフロントディスクが、このタイプになります。インナーとアウターの間のピンはありますが、強力に固定されていてアウターはほとんど動きません。
 

[4]1ピースタイプ(ソリッドタイプ)

ほぼ全てのバイクのリアディスク、またはオフロードモデル等、軽量なバイクのフロントディスクに採用されています。
メリットは、インナーとアウターに分かれておらず、1ピース構造のため軽量です。また上記ディスクに比べると製造の手間も大幅に違うため、安価になります。